企業と雇用者の関係を穏便にする就業規則について

トラブルの事例

実際にあった例として

ひな形となる就業規則を使用するぐらいなら作らない方がいい、そう警告する社会保険労務士も存在している。就業規則はどの企業でも作らなければならないという決まりはない、条件としては労働者として雇用している人数が『10人以上』という風に線引がされている。つまり10人以下、それこそ個人経営で行っているような会社の場合には就業規則を無理に取り決める必要はないのです。むしろ内容が明らかに労働者が絶対的に優先されている内容となっているひな形をそのまま応用していたが最後、経営者は自分で自分の首を締め付ける事になってしまうのだ。

重ね重ねいうと、労基法は労働者のために用意された法律だ。企業には何の恩恵もない、ですがだからといって全ての権利を認める訳にはいかないからこそ、就業規則を制作して権利を例外的に適用できなくなるよう対策を取る必要があるのです。それこそ懲戒権というものがないと社内の規律が維持できなくなってしまいます。

就業規則がないと不測の事態にさらされるのは企業側だ、実際起こりうるトラブルの事例として挙げていくと笑えないものばかり状況が生まれてくる可能性がある。

こんなトラブルが起こる、かも

ではここで少し、就業規則を設けていない会社があったとしてこのような労働問題が起こった場合には為す術もなく負けてしまうという事例を挙げていこう。

ボーナスの処遇

まず最初に賞与という問題についてだ。慣例的に賞与が支払われていたとしよう、その中でとある従業員が辞めた時に自分にも賞与を貰う権利があると主張してきたとする。賞与は毎年7月に支給されるものは『昨年12月~5月まで』、12月のボーナスは『6月~11月まで』の勤務に関して対象となっていたとする。問題の社員が11月に辞めた際、就業規則などを設けていない場合には辞めても自分は受け取るだけの権利があると発言できてしまうのです。

経営者にすればすでに退職した人間に支払う義理はないと思うかもしれませんが、この時こそ就業規則がないと企業側が負けてしまうのです。こうしたトラブルを防ぐ方法は就業規則において、支給日に『在籍していない人間には支払う権利はない』といった内容を明記しておけば回避できる。就業規則がないと先に話した退職金だけでなく、賞与についても支払うよう請求されてしまったりもする。そしてその主張が例外なく認められてしまうのです。

問題ある社員への制裁

無用な労働者問題を防ぐために就業規則を用意しておかないといけない、しかしその内容を改変しないでテンプレのまま利用していると不利益を被るのは会社だ。ある事例ではこうしたテンプレをそのまま利用していたおかげで素行に問題のある社員を懲戒処分にすることも出来なければ、あまつさえ仕事をしていないのに正当な権利だとして賃金を請求されてしまったりと行った事にもなってしまったりもする。

例えば仕事において全く関係のない私用インターネットを利用していた場合などにおいても、業務上に関係のない事をしていると処分の対象になると就業規則に記されていなければならない。ですがひな形にはそのようなことは書かれておらず、労働している際に私用インターネットを使用しても構わないと解釈できてしまうのです。

こうした素行不良の社員が仕事もしないで毎日ダラダラと残業ばかりしていた場合、仕事をしていないからと残業代を支払っていなかった場合、労働基準監督署に訴えられてしまえば会社としては払わ無くてはならないのです。

一方的な権利が認められてしまう

就業規則は労基法に倣って労働者有利の内容になっていなければならないといっても、上記のような横暴が許されるようでは会社として機能しなくてなってしまう。それにより問題として出てきた事態に会社は反論することも出来ずに受け入れなくてはならない。経営者にすれば理不尽すぎると取られるかもしれないが、就業規則の内容如何で労働者の行動が何もかも正当化されてしまう無秩序状態に陥ることにもなってしまう。